福岡市美術館で開催中の「キース・へリング展 アートをストリートへ(2024/7/13〜9/8)」に行ってきました。
エイズによる合併症のため、1990年に31歳という若さで亡くなったキース・へリング。そのため、アーティスト活動はたった10年しかないにもかかわらず、ストリートアートの先駆者として世界中に知れ渡る存在でした。シンプルでポップ、だからこそ力強い作品で、亡くなる数年前には日本でもブームになったと記憶しています(当時、ウォーホルなどの作品と共ににポップアートに大きな影響を受けた学生でした)。今でもユニクロのTシャツになったりして、間違いなく誰もが知っているアーティストの一人でしょう。

展示は
●第1章 ArtinTransit 公共のアート
●第2章 LifeandLabyrint 生と迷路
●第3章 PopArtandCulture ポップアートとカルチャー
●第4章 ArtActivism アート・アクティビズム
●第5章 ArtisforEverybody アートはみんなのために
●第6章 PresenttoFuture 現在から未来へ
の6つにわけて構成されていて第6章以外は基本的に撮影OKでした。ありがたいことです。

「第1章 公共のアート」のコーナーに地下鉄駅構内の空いている広告板に貼られた黒い紙にチョークでドローイングをしたものが展示されていました。ピッツバーグがらニューヨークに移り、スクール・オブ・ビジュアル・アーツにに入学したキース・へリングが多様な表現を学び、公共空間でアートを展開する方法を模索する中で描いたものです。ここからみんなが知るキース・へリングがスタートしたんですね。

以降、いい意味でも悪い意味でも刺激的な都会であるニューヨークという街で様々な影響を受け、自らも影響を与える作品を作っていくわけですが、なんとも濃厚な10年間だったんでしょうね。スタートからパブリック思考だったわけですが、平和(核放棄、反アパルトヘイト)やエイズ予防、性的マイノリティによりそった社会的活動など、一見、漫画チックとも言える作品を、高尚な美術作品としてではなく、ポスターや壁画、またはTシャツ、缶バッジなどのグッズという大衆に届きやすい形でメッセージを伝え続けました。

もし治療が間に合って存命だったら現在66歳。表現方法も変わっていたかも知れません。

そんなポップな作品だからグッズコーナーが楽しい! ただ、とても残念なことに図録が作られていませんでした。もう買う気満々でグッズコーナーに入ったのに肩透かしにあいましたわ…。
とりあえず、ちょうどガーゼケットをとめるクリップがほしかったところだったのでBaby Clipのみ購入しておきました。

キース・ヘリング展

福岡市美術館は7〜10月の金、土曜日は20時まで開館しています(入場は19時半まで)。
仕事帰りの金曜とかおすすめです。

さて、8月に入りました。毎日、焦げそうにあっついですね。
オリンピックが始まって、つい遅くまで見ちゃって寝不足が続いています。寝不足は熱中症のリスクを高くするらしいので気をつけないと。水分摂取して無理せず行きましょう。

そうそう、パリオリンピックの開会式、いろいろすごかったですね。演出は賛否両論なところもあったようですが、とにかく競技場でやるのが常識だと思っていたところを打ち破って街中で開催、選手はセーヌ川を船で入場?というだけですごいと思いました。もちろん規制や警備など準備も含めてとても大変だったと思いますが、新規に競技場を建設することなく既存の施設を利用していることとか、今後のオリンピックのやり方を変えるエポックメイキングな大会になったはずです。閉会式も楽しみです。…はぁ、パリに行きいなぁ。いつか行けるかしら。

今月は東京出張もあります。もちろんレトロ建築や美術館巡りもしてくるつもりです。ふふふ。